
開業・FC加盟のご相談は こちら(初回無料)。費用・物件・機器まで含めた全体像は インドアゴルフ開業ガイド にまとめています。
結論:練習場型は「規制の対象としない扱い」。ただし条件つき
風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に、「インドアゴルフ」や「ゴルフ練習場」という業種は出てきません。関係するのは、第2条第1項第5号のゲームセンター等営業です。
警察庁の解釈運用基準(令和8年7月1日付け)は、運動競技やその練習に使われている実態のある遊技設備について、営業者が「本来の用途以外に使われないための措置」を適切にとっていると認められる場合には、当面、規制の対象としない扱いとする、と定めています(警察庁・解釈運用基準 第4の2)。
押さえておきたいのは、次の2点です。
- 「許可は不要」と法律に書かれているわけではなく、警察の運用上の扱いであること
- 「措置がとられていること」が前提で、店の作り方と営業の方法によって結論が変わること
なぜ、ゲームセンターの条文がインドアゴルフに関係するのか
シミュレーションゴルフは打数やスコアが画面に数字で出るため、設備の仕組みだけを見ると、ゲームセンター等を定めた第5号の遊技設備に当てはまり得るためです。第5号の対象は、「本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができる」遊技設備を置き、客に遊技をさせる営業です。どの設備が当たるかは施行規則第3条で決まっており、その一つに「遊技の結果が数字、文字その他の記号で表示される遊技設備」があります。

シミュレーションゴルフは、打数・飛距離・スコアが画面に数字で出て、対戦モードで結果を競うこともできます。設備の仕組みだけを見ると、この定義に当てはまり得ます。
一方で、ゴルフの練習に使われている実態があることも事実です。そこで解釈運用基準は、設備の仕組みではなく営業者がとっている措置を見て、対象から外す扱いを置いています。この一文は、令和6年6月27日付けの基準から令和8年7月1日付けの現行の基準まで、同じ文言で引き継がれています。
「必要な措置」の中身――平成30年の通達が挙げた2つの条件
解釈運用基準そのものには、シミュレーションゴルフという語は出てきません。具体的な条件を示したのは、平成30年9月21日付けの警察庁の通達(デジタルダーツ及びシミュレーションゴルフを設置して客に遊技をさせる営業の取扱いについて)です。
| 通達が挙げた条件 | 内容 | 店の側で確かめること |
|---|---|---|
| ① 遊技状況を確認できること | 従業員の目視、または防犯カメラの設置により、営業所にある全てのシミュレーションゴルフの遊技状況を確認できる | 全ての打席がカメラに映るか。個室型の区画に死角が無いか |
| ② ほかに対象の遊技設備が無いこと | 許可を要する遊技設備(テレビゲーム機など)がほかに置かれていない。置く場合は、その部分が客用の床面積の10%を超えない | ラウンジにゲーム機やスロットマシンを置かない |
通達は、この措置がとられていない店について「従前どおり、規制の対象となる」と明記しています。
注意していただきたい点があります。この通達の文書には有効期間が「平成36年(2024年)3月31日まで」と記載されており、2026年10月11日時点で、警察庁の通達の一覧(生活安全局)には掲載されていません(文書そのものは警察庁のサイトで公開されています)。後継の通達は、当社では確認できませんでした。解釈運用基準の一文は現行版にも残っているため、扱いの枠組みは続いていると読めますが、いま適用されている具体的な条件は、所轄の警察署で確かめてください。
受付を置かない時間帯がある店では、①の「従業員の目視」ができません。防犯カメラで条件を満たすことになりますが、映像を常時見ている必要があるのか、録画で足りるのかは、通達には書かれていません。図面とカメラの位置を示して、警察署に確認してください。
営業の形が決まる前に、確かめる点を整理します
打席の区画、カメラの位置、飲食の有無で、警察署・消防署・保健所に確かめる内容が変わります。図面の段階でご相談いただければ、直営店の構成を例に、確認する項目を一緒に洗い出します。
対象になった場合に、変わること
措置がとられておらず、第5号の営業として扱われると、次の規定がかかります。
| 項目 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 許可 | 営業所ごとに、都道府県公安委員会の許可が必要。営業所の場所や構造・設備に基準がある | 第3条・第4条 |
| 営業時間 | 午前0時から午前6時までは営業できない(条例に特別の定めがある場合を除く)。24時間営業は成り立たない | 第13条 |
| 18歳未満の利用 | 午後10時から翌日午前6時まで、客として立ち入らせることができない | 第22条 |
| 無許可で営業した場合 | 5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、または併科。法人への罰金は3億円以下 | 第49条・第57条 |
罰則は、令和7年の法改正で引き上げられました。改正前は2年以下の拘禁刑・200万円以下の罰金で、令和7年6月28日から現在の水準になっています(警察庁・令和7年6月6日付け通達)。改正の主な目的は接待を伴う飲食店への対応ですが、無許可営業の罰則は風俗営業の全体にかかります。
当社が調べた138店舗(2026年9月)では、97%が24時間営業でした。深夜の営業に関わる届出と条例は、この記事の後半の24時間営業に、深夜営業の届出は要るかに書きました。
お酒を出す、スタッフが相手をする――ゴルフバーで増える論点
シミュレーションゴルフに飲食を組み合わせると、第5号とは別の号が関係してきます。

接待に当たるかどうか。解釈運用基準は、特定少数の客と共に、遊戯・ゲーム・競技などを行う行為を「接待」に当たるとしています。客が一人で、または客同士で行う場合は、直ちには接待に当たりません(第2の4(5))。スタッフが客の相手として一緒にラウンドし、お酒も出す、という形は、接待を伴う飲食店(第1号)の許可が論点になります。レッスンとして教える行為がどう扱われるかは、基準には書かれていないため、営業の方法を具体的に示して警察署に確認してください。
深夜にお酒を出すかどうか。午前0時を過ぎてお酒を中心に提供する店は、警察署への届出が必要です。食事やお酒を出すこと自体には、保健所の飲食店営業許可が要ります。
つまり、同じ機器を置いても、練習場として使わせるのか、飲食と遊びの場として提供するのかで、確かめる窓口と結論が変わります。手続きの全体は 開業ガイドの「ゴルフバーとして開業する場合に、増える手続き」 に表でまとめています。
当社の直営店の形と、警察署へ相談するときに持っていくもの
当社の直営店(TERVEX GOLF 東神田店)は、会員制の練習場型です。飲食の提供はなく、利用規約で、施設内での飲酒と、お酒・食べ物の持ち込み、酒気を帯びた状態での利用を禁止しています。24時間営業のため、防犯カメラを設置しています。ゴルフバーの運営実績は持っていないため、飲食を伴う形は、公的な資料の内容だけを載せています。
警察署(生活安全課)へ相談するときは、次のものをそろえると、話が具体的になります。
- 平面図(打席の区画、個室かどうか、防犯カメラの位置と映る範囲)
- 営業時間と、スタッフがいる時間帯・いない時間帯
- 飲食・お酒の提供の有無、持ち込みの可否
- シミュレーションゴルフ以外に置く設備(ゲーム機などの有無)
- 会員制か、予約なしの利用も受けるか。コンペなどの催しを行うか
相談は、物件を契約する前に行ってください。区画やカメラの位置は、内装工事が終わってからでは直しにくいためです。相談した日付、窓口、回答の内容は、記録に残しておくことをおすすめします。
許可と届出の確認を、開業の工程に組み込みます
当社のFCは、加盟金に物件選定とレイアウトの監修を含んでいます。打席の区画やカメラの位置など、警察署・消防署へ確かめる項目も、図面の段階でご相談いただけます。会員制の練習場型で開業した直営店の構成を、そのままお見せします。
24時間営業に、深夜営業の届出は要るか
「深夜に店を開けること」一般を対象にした許可や届出はありません。風営法は、午前0時から午前6時までを「深夜」と呼び、業種ごとに決まりを置いています。
| 区分 | 深夜(午前0時〜6時)の扱い | 条文 |
|---|---|---|
| 風俗営業(ゲームセンター等を含む) | 原則として営業できない | 第13条 |
| 飲食店(お酒が中心でない店) | 届出は不要。構造・設備の基準と、騒音などの規制がかかる | 第32条 |
| お酒を中心に出す飲食店 | 営業所ごとに、公安委員会(窓口は警察署)への届出が必要 | 第33条 |
| お酒を出し、客に遊興をさせる店 | 特定遊興飲食店営業の許可が必要 | 第2条第11項 |
飲食を出さず、打席を会員に使わせるだけの練習場型は、下の3つには当たりません。残るのは一番上の行、つまり店が風俗営業(ゲームセンター等営業)として扱われないことで、その条件がこの記事の前半です。一般に「深夜営業の届出」と呼ばれているのは第33条の届出で、お酒を出さない店は対象ではありません。
届出が要らなくても、深夜にかかる決まりがあります。東京都の環境確保条例第132条は、午後11時から翌日午前6時までの営業に伴う騒音を規制しており、対象の営業に「ゴルフ練習場営業」を挙げています。区域は住居系の用途地域とその周囲20m以内で、敷地の境界での基準は第1種区域が40デシベル、第2種区域が45デシベルです。室内のシミュレーションゴルフがこれに当たるかどうかは、都のページには書かれていません。該当しそうな物件は、区市の環境担当の窓口に確かめてください。
法令の上で問題がなくても、物件の条件で24時間営業ができないことがあります。当社が直営店の物件を決めるまでに見送った理由の一つが、これでした(物件選びで見送った12の理由)。申込みの前に、賃貸借契約書と管理規約に営業時間を限る定めがないか、深夜に共用の出入口とエレベーターが使えるか、上下階と隣の区画に住居や宿泊施設が入っていないかを、貸主と管理会社に書面で確かめてください。24時間営業ができる物件かどうかは、図面と条件をお送りいただければ一緒に確かめます(初回無料)。
よくあるご質問
Qインドアゴルフの開業に、風営法の許可は要りますか。
Q防犯カメラがあれば、許可は不要になりますか。
Q無人のインドアゴルフは、風営法に違反しませんか。
Q風営法の対象になると、24時間営業はできますか。
Qゴルフバーは、風営法の許可が必要ですか。
Qインドアゴルフを24時間営業するのに、届出や許可は要りますか。
関連するページ
この記事の根拠
2026年10月11日に、次の資料を開いて確認しました。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(e-Gov法令検索) 第2条・第3条・第4条・第13条・第22条・第49条・第57条
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について(警察庁・令和8年7月1日)。令和7年10月20日付けの旧通達は、この通達で廃止されています
- デジタルダーツ及びシミュレーションゴルフを設置して客に遊技をさせる営業の取扱いについて(警察庁・平成30年9月21日)。文書に記載の有効期間は平成36年3月31日まで
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律の施行等について(警察庁・令和7年6月6日)
- 風俗営業等業種一覧(警視庁)
直営店の記述は、2026年10月時点の TERVEX GOLF 利用規約 によります。138店舗の数字は当社調査(2026年9月)です。この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の法律上の助言ではありません。運用は都道府県や時期によって異なることがあります。個別の案件は、所轄の警察署、および行政書士などの専門家にご確認ください。
許可・届出の確認から、開業までご一緒します。
物件が決まる前の段階から、確かめる窓口と順番を整理します。初回のご相談は無料です。