売り方は2つ:造作譲渡(居抜き)か、事業譲渡か
ゴルフスタジオの売却は、大きく2つに分かれます。
- 造作譲渡(居抜き):内装・設備・什器を次の借主に売り、賃貸借契約は新規に結び直す。会員は原則引き継がない。閉店を決めた店の多くはこちらです。
- 事業譲渡:会員・スタッフ・ブランド・契約を含めて事業ごと引き渡す。営業を止めずに承継できるため、会員基盤に価値がつきます。
価格の桁が変わるのは、会員基盤に収益価値がつくかどうかです。閉店してから売ると造作の時価しか残りません。売却を考え始めた時点で相談することが、価格を守る最大の要因です。
構成要素①:造作・設備の時価
防球ネット・人工芝・打席・照明・空調・看板といった内装と、シミュレーター・プロジェクター・PC・スクリーンといった機器の合計です。取得価格ではなく、買い手が「同じものを新品で入れたらいくらか」と「中古で買えるならいくらか」の間で評価します。
実務では、取得から3〜5年で新品価格の2〜4割程度に見られることが多く、シミュレーターは機種と世代で大きく差が出ます。リース残債がある機器は、残債を誰が引き継ぐかで手取りが変わる点に注意してください(居抜きで買う前に確認する、原状回復とリース残債)。
構成要素②:会員基盤の収益価値
事業譲渡の場合、価格の中心は「会員が毎月生む利益」です。小規模な店舗M&Aでは、年間の営業利益(またはオーナー報酬を足し戻した実質利益)の1〜3年分程度を目安に交渉されることが多く、次の点で上下します。
- 会員数と月会費の水準、直近6か月の入会・退会の推移
- 会費の回収方法(自動決済の比率、未回収の有無)
- オーナー個人に依存している要素(レッスンをオーナーがしている、など)が承継後も残るか
- 法人契約・レッスン売上など、月会費以外の収益
買い手は「引き継いだ翌月から同じ利益が出るか」を見ています。会員台帳・売上推移・決済データを出せる状態にしておくことが、価格を上げる準備になります。
構成要素③:立地と賃貸借契約の条件
同じ設備・同じ会員数でも、物件条件で価格は変わります。買い手が見るのは、家賃・残存契約期間・更新条件・原状回復の範囲・用途変更の要否です。
特に原状回復義務が重い契約は、造作の価値を打ち消します。スケルトン戻しに数百万円かかるなら、買い手はその分を価格から引きます。貸主と「次の借主が同用途で使うなら原状回復を免除する」合意を先に取れるかどうかが、交渉の分かれ目です。
高く・早く売るための準備
- 閉店前に動く(会員基盤に価値がある間に相談する)
- 会員台帳・売上推移・決済データ・機器の型番とリース契約を一覧にする
- 貸主に「同用途の承継なら原状回復免除」の可否を打診する
- 秘密保持契約のもとで、業界内の買い手候補に限定して打診する(売却検討の事実が会員に漏れると退会が進む)
- 手数料体系を確認する(料率よりも最低報酬額で手取りが決まる:小規模M&Aの手数料は、料率ではなく最低報酬で決まる)
当社が運営するM&A・事業承継プラットフォーム「andMA」は、売り手0円・買い手は成約時のみ成約価格の2%(最低20万円)です。自らゴルフスタジオを運営しているため、設備と会員基盤の評価を実務目線でお伝えできます。
出典・参考
評価の目安は当社の仲介実務と、小規模M&Aに関する一般的な評価手法(年買法・時価純資産法)にもとづく記述です。個別の案件では、契約条件と財務内容により大きく異なります。
売却をお考えなら、閉店を決める前にご相談ください。
秘密保持のもとで、価格の目安と進め方をお伝えします。初回60分は無料です。